British Hills
S 君はうちに3泊した後、天栄村にあるBritish Hills に向かった。私たちも以前からカナダ人のCさんとBritish Hills にアフタヌーンティーに行こうと話をしていたし、S君とCさんは友だちでもあるので、S君が発った翌日に夫も交えて3人で出かけた。
天栄村は福島県の中通り地方に位置するので、私にとっては雪はあまり降らないイメージだったが、着いてみると裏磐梯に勝るとも劣らない寒さとと積雪。標高が950mもあったのだ。確かに近くには羽鳥湖のスキー場がある。
そしてこれはパスティというパイのような食べ物。実は想像より美味しかった。
ここはアスコットと名の付いたティールーム。
今回写真はこれだけだが、以前行った時の写真を探してアップしようと思う。
かの有名なしぶき氷
ああ、また寒いところだ。でも年末年始の休暇にせっかくうちに来てくれたのだから、嫌とは言えなかった。
彼がいなかったら絶対に行くことはなかったと思い、いいチャンスだとしぶしぶ前向きに考え、裏磐梯から猪苗代町に車を走らせる。しぶき氷を見に行くには天神浜の駐車場がいいらしい。そして駐車場に到着し、車から出るや否や少し後悔した。ものすごい風だ。でもそもそもこの風がなかったらしぶき氷はできないし、冬の猪苗代湖は風が強いので有名なのである。
もう後には引けないので歩き始めると、しぶき氷を見た帰りであろうと思われる家族とすれ違ったので、どれくらい歩きますか?と尋ねてみた。そうするとご主人が、30分くらいかな、とおっしゃる。私はてっきり冗談だと思い、「何言ってんですか、お父さん」的なリアクションを取ってしまった。でもそれは冗談ではなく、実際に水際までは30分近く歩かなければならなかったのだ。
途中森の中を抜けるので風は遮られて助かったが、湖に着いてみると、
誰でも思わず「うぉー」と声を上げたくなる景色が広がっていた。とにかく寒い。でも写真を撮りたい。ぐずぐずしていたらスプラッシュを浴びてしまった。ジャケットに付いた水しぶきが一瞬で凍る。あまり長居はできず、また歩いて駐車場に戻ってホッとした。
やはり何組かの物好きの方々が見に来られていたが、行くときは本当に暖かい格好をお勧めします。
ランチ@裏磐梯レイクリゾート
真冬の五色沼散策後、とってもお腹が空いたので、裏磐梯レイクリゾートのカフェでランチを取ることに。年明け1月2日に営業しているんだなと思いながらホテル内に入ると、老若男女かなりの賑わい。ああ、年末年始をこんなところで過ごせるってなんて羨ましいと少しひねくれた気持ちになる。
レイクリゾートは以前は猫魔ホテルという少し怪しげで素敵な名前だったのが、星野リゾートグループになって平凡な名前になってしまった、といのが私個人の感想だ。私は初めて入ったが、意外に裏磐梯に詳しいS君は何度か来たことがあり、来日されたご両親と宿泊したこともあるそう。
注文したのは二人ともローストビーフ グラハムサンドイッチ。
小さい。
「私はデニーズでも良かったんですよ、S君」と心の中だけでつぶやく。でも食べてみるととても美味しく、まあたまにはいいかという気持ちにさせられて満足の結果となった。
ここで他に行きたいところがあるかとS君に聞くと、そうだねーと言いながらスマホを調べ、ここに行きたいと。
それは猪苗代湖の冬の名物、ニュースでも度々取り上げられる「しぶき氷」だった。
真冬の五色沼
S君はアウトドア派だ。公立の小中学校で英語を教える仕事をしていたが昨年転職し、今は違う県にいる。そのS君が2日に裏磐梯に行くというので、一緒に行ってみることにした。夫は留守番。私は車で行くだけだと思っていた。
ところが、
観光案内所の駐車場に着くと、人一人が歩ける程度の幅しかない雪道をどんどん歩き始めるではないか。あ、やっぱり歩くんだ、と観念して私も歩き始める。裏磐梯は雪がすごい。最初に道を付けた人はどれだけ大変だったかと思う。
そして15分ほど歩き、雪の小山(通常は階段)を登り、毘沙門沼に到着。
真冬の毘沙門沼を見るのは生まれて初めてだ。そこから引き返すのかと思ったら、沼に沿ったハイキングコースを歩き出すS君。ああ、やっぱり、と仕方なく後をついて行くと、
雪の重みに耐えられなかったと見られる倒木があちらこちらに。雪を1m以上踏み抜いた足跡もある中、恐る恐る前に進む。
一瞬日が差して、何とも言えない美しい景色が広がった。
途中何組かの家族やグループとすれ違い、物好きはS君だけではないと思いつつ、結局は私自身もかなり楽しんだ雪中ウォーキングだった。
福西本店での華道展
華道に携わっている友人が誘ってくれて、池坊会津支部の華展が開催されている会津若松市の福西本館に行ってきた。ここは以前夫と二人で見に行ったことがあり、たまたま居合わせてくださっていたご当主に案内してもらい、あまりの豪華さにため息をつきながら見て回ったことを思い出した。
福西本店は、明治から大正時代にかけての豪商だ。かの渋沢栄一とも交流があったらしい。
今回は友人の知人が生け花の説明ではなく、福西本店の説明をしてくださった。
これは支部長さんの作品だが、説明によるとこの左側の床柱が黒柿だという。この柱1本で家が建つほどの価値があると聞いてびっくり。調べてみたら確かに1本12,500,000円という柱をネットで見つけた。もちろん福西本店で使われている黒柿はここだけではない。
違い棚の支えにも一つ一つ細工がしてあった。
この寄木の箪笥は、何とあのパリ万博(1867年)に出展されたものだという。すごい。
私は支部長さんの作品に使われていたこの花材が気になり、ご本人に聞いてみたが「テリハ」というお答え。だがテリハという名前をネット検索しても思うような結果が得られない。うーん、どこかで見たような葉なのだが。。。
福西本店にはまた行ってみたい。
いちばん好きだった数寄屋造りの部屋をゆっくりと味わいたい。
華道展のことを書こうと思ったのに、やはり福西本店の話になってしまった。
沼尻元湯 白糸の滝
以前からどうしても見てみたいと思っていた沼尻元湯の白糸の滝。念願かなってようやく行くことができた。
しゃくなげ平のすぐ上にボナリ高原ゴルフクラブがあり、その上に沼尻スキー場がある。そのスキー場から左側が入り口となる舗装していない道を3㎞ほど走ると駐車場があり、そこが安達太良連峰沼尻登山口となる。駐車場に着いて驚いたことに、かなりたくさんの車が止まっていた。そして白糸の滝は駐車場から徒歩5分とあったのだが、それはけっこうな急坂を登っての5分だった。ここまで来てあきらめるわけにはいかない。一緒に行った友人と登り始める。そしてたった5分で目の前には素晴らしい景色が広がっていた。
私の下手な写真では全然伝わらない。白い岩肌に色とりどりに染まった紅葉の木々。
左側には吾妻連峰。
そして右側に白糸の滝。
眼下にも紅葉が広がる。
この展望台で引き返す予定だったが、もう少し上まで行ってみたい気持ちに駆られ、登っていくと再び小さな展望台があった。
滝がやや近くなる。もちろん登山道はまだ上りが続く。でも見上げるととても明るく、尾根までそんなに距離はないかもしれないと思い、更に欲張って登ってみる。
自分の足でここまで登ったのはどれだけ久しぶりだろうと思う。この写真の右側に見えるのは安達太良山の火口の一部かと思ったけれど、どうやら違う模様。もう少し山の知識を身に付けなけければ。そして振り返ると、
磐梯山(右)だ。この方向からの磐梯山を見るのは生まれて初めてのこと。お天気がよくて本当によかった。
この鮮やかに紅葉している木は何だろう。
帰りに立ち寄った愛すべき私の土地(仮称:My Oak Hill)は、木々の葉の色が薄くなって真夏よりも明るくなっていた。改めてここが磐梯山よりも安達太良山が近いことがよくわかった。
ここで何をするというわけでもないのだが、この土地があるだけで私は救われる思いがするのだった。
今度はもう少し尾根を歩いて安達太良山の手前にある鉄山まで迫ってみよう。本当は滝の下まで行ってみたかったのだが、駐車場から滝に至る道は立ち入り禁止になっていた。でもそのうちに行く機会があるかもしれない。